たんぱく質や食物繊維を先に食べると、血糖の急上昇を抑えられる理由について

血糖の急上昇を避けるために

私たちが糖質を摂ると、血糖が上昇します。すると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌され、細胞内に糖を取り込むことで血糖値を下げようとする作用が起こります。

細胞が糖質からエネルギーを得ることは、私たちが生きていくうえでもちろん必要ですが、過剰になれば糖が必要以上に身体の中に取り込まれ、肥満につながります。

また、低血糖症や糖尿病において、血糖が低すぎる状態または高すぎる状態が続くの問題なのですが、血糖値急上昇したり下降したりといった大きな変動があることも、血管に大きなダメージを与え身体に悪影響となるので避けなければなりません。

そこで、食後の高血糖を避けるためには食べるものの内容ももちろん大事なのですが、食べる順番によっても血糖値の上がるスピードが変わってきます。

具体的には、たんぱく質や食物繊維を食べてから糖質を摂ると、血糖値の急上昇を抑えることができます。

食事の時、まずは肉や魚、卵などのおかずを食べ、あわせて野菜料理もたっぷり食べてから、ごはん類を食べるのが良いでしょう。

「食後のデザート」というのも、先に甘いものを食べて血糖値を上げ過ぎないという点からも理にかなっているのですね。

ただし、糖質を摂り過ぎればどんなに食べ方を気をつけていても血糖値が上がってしまいますので、量には注意です。

たんぱく質や食物繊維を先に食べると、血糖値の急上昇を抑えられる理由とは

なぜ、たんぱく質や食物繊維を含むものを先に食べると血糖値の上昇を抑えることができるのでしょうか。

その理由は、消化をコントロールする胃の構造と働きを知ればわかります。

胃の構造は、「胃袋」と呼ばれるように、食べ物が入る袋状になっていて、食道からつながっている胃の入り口の部分を「噴門」、十二指腸につながっている出口の部分は「幽門」と呼ばれます。

噴門と幽門にも筋肉があって、食べ物の消化状況に応じて開いたり閉じたりすることで、スムーズのな消化ができるようにコントロールされています。

ここで血糖値に関係するのは、胃の出口にあたる「幽門」の部分です。

胃の内部にはどんな食べ物が胃に入っているのかを感じ取るセンサーのようなものがあり、糖質のように胃で消化をする必要がないものが入ってきたのか、たんぱく質や食物繊維のように胃の中で時間をかけて消化する必要があるものが入ってきたのかを感じ取り、それに合わせて胃の出口に当たる幽門を開いたり閉じたりできるシステムになっています。

そのため、最初に食物繊維やたんぱく質の少ない糖質メインの食べ物を摂った場合、食べたものはすぐに胃を通過して腸まで送られることになります。糖質が吸収される場所は腸ですので、食べてすぐ腸に到達した糖質が一気に身体の中に吸収されて、血糖値を急上昇させやすくなります。

そこで、たんぱく質や食物繊維といった、消化に時間がかかるものを先に胃に入れてあげることで、幽門が閉じて胃の中のものがゆっくり腸へと送られるようになるので、血糖値が急上昇するのを抑えることができるということです。

 

まとめ

血糖値が急上昇するのを防ぐためには先にたんぱく質や食物繊維を食べると良い理由は、このような胃の構造と消化のシステムが関係しているのですね。

元気な体を維持していくために、食べる順番をぜひ意識してみてください。

また、ゆっくりよく噛んで食べることを心がけたり、単純糖質(砂糖やブドウ糖果糖液糖、パンや白米)の摂り過ぎにはくれぐれも気をつけましょう!

 

(食後の高血糖を避ける食事の詳細は、「血糖値を安定させる食事のポイントについて」も参考にしてみてください

 

 

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