健康効果の高いオイルとして最近大変注目されているMCTオイル(中鎖脂肪酸)。
そもそもMCTオイルとはどんなもので、どんな効果があるのでしょうか?
MCTオイルの効果やココナッツオイルとの違いについてもまとめました。
MCTオイルとは?
MCTオイルとは、Medium Chain Triglyceride=「中鎖脂肪酸」の頭文字をとったもの。
油は、その主成分となる「脂肪酸」の種類によって特性が変わります。
脂肪酸は、炭素が鎖のようにつながって構成されています。
その鎖の長さによって分類すると、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸に分けられます。
サラダ油やオリーブオイル、ラードなどといった一般的な油のほとんどは「長鎖脂肪酸」が多く含まれます。一方、ココナッツオイルや母乳などには中鎖脂肪酸が多く含まれています。
中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸の約半分の長さだけとなっていて、
長鎖と中鎖では性質も色々と異なります。
油の摂り過ぎ=長鎖脂肪酸の摂り過ぎは健康を害するということで問題視されていますが、
中鎖脂肪酸には様々な健康効果があることがわかっています。
MCTオイルとココナッツオイルの違い
MCTオイルは、主にココナッツオイルから抽出されます。
ココナッツオイルには、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸といった中鎖脂肪酸と、長鎖脂肪酸も含まれます。
その内訳は半分がラウリン酸※、次いで長鎖脂肪酸。
そして残りの2割前後がカプロン・カプリル・カプリン酸です。
(ラウリン酸は中鎖脂肪酸に分類されますが、半分は長鎖脂肪酸の性質を持ち、厳密にいうと中鎖と長鎖の中間のような感じです)
その中でも特に健康効果が高くエネルギーになりやすい「カプリル酸」と「カプリン酸」だけを抽出して100%中鎖脂肪酸になっているものがMCTオイルです。
MCTオイルはココナッツオイルに比べエネルギー効率が良く、
無味無臭で使いやすいといった特徴もあります。
少し前にココナッツオイルブームが起こりましたが、
最近ではココナッツオイルを常食することへの健康リスクを懸念する声が増えてきています。
なぜなら、ココナッツオイルには身体に良い中鎖脂肪酸だけでなく、
摂りすぎるとNGな長鎖脂肪酸も結構含まれていますので、
ココナッツオイルばかり摂っているとどうしても脂質が過剰になってしまうからです。
一方、MCTオイルはてんかん患者や腎臓病患者、長鎖脂肪酸を利用しづらい体質の人の治療食として40年以上も前から医療現場で利用されてきたという経緯もあり、
安全性は認められていて、良い健康効果についてのエビデンスも多く出ていることから、
安心して使えるものだと言えるでしょう。
MCTオイルの健康効果
◆エネルギー効率が良い
MCTオイルの利点は、なんといっても効率よくエネルギーになりやすいということです。
通常、油の消化にはかなり手間がかかります。
まずは肝臓で作られる胆汁酸によって乳化される必要があり、
さらにすい臓から出るリパーゼという酵素によって分解され、
吸収された油は門脈には入らずリンパ管を通って静脈に入り、
その後ようやく動脈に移って全身に運ばれてきます。
一方MCTオイルは胃の加水分解で乳化され、
リンパ管を通らずに門脈を通って肝臓に運ばれます。
MCTオイルの消化に胆汁酸やリパーゼは必要ないのですね。
また、長鎖脂肪酸はミトコンドリア内に入ってエネルギ―となるときにカルニチンを必要としますが、中鎖脂肪酸はミトコンドリア内に入るときにカルニチンを必要としません。
そしてMCTオイルは「ケトン体」になりやすく、
脳や全身で効率よくエネルギーとして使うことができます。
さらに、MCTオイルにはインスリン抵抗性改善にも役立つ働きもあることが分かっています。
低血糖や副腎疲労気味の場合、糖を身体の中でうまく利用したり糖新生をすることが難しく、
エネルギーが足りなくなっていて、とにかく身体が疲れる、という状態になっています。
そこで、MCTオイルを使えば効率よくエネルギーをゲットすることができる上に、
摂取した糖を細胞に取り込むことを助けてくれるので、
慢性疲労で悩む方にもおすすめです。
◆油なのに体脂肪になりにくい
同じ油でも、長鎖脂肪酸は体脂肪として身体に蓄積されて肥満の原因となりますが、
MCTオイルは効率よくエネルギーとなるので体脂肪になりにくく、むしろダイエットに役立ちます。
◆ミトコンドリア機能を高める
ミトコンドリアを増やし、エネルギー産生力を高めます。
また、ミトコンドリアの活性酸素も減らしてくれます。
◆糖質の渇望を減少させる
MCTオイルは腹持ちも良く、過食や糖質への渇望を減らし、
甘いもの依存からの脱却にも役立ちます。
◆抗菌、抗真菌作用がある
MCTオイルには抗菌、抗カビ作用があり、カンジダ増殖などを抑えるのにも役立ちます。
その効能はなんと抗真菌薬と同等の効き目があるのではないかといわれています。
これらの他にも、抗炎症作用、低血糖の予防、運動パフォーマンスの向上、基礎代謝の向上、抗がん作用、アルツハイマー症状の改善、免疫機能の調節、コレステロール値の改善、心臓病の保護など、実に様々な医学的効果があると言われています。

