血液検査の「クレアチニン」からわかること

血液検査の「クレアチニン」について説明します。

クレアチニン(Cr)とは

クレアチニン(Cr)は、筋肉が運動するための重要なエネルギー源となる「クレアチンリン酸」という物質が代謝されたあとにできる老廃物です。

血中のクレアチニンは、腎機能の指標として使われます。クレアチニンは腎臓でろ過されて尿として排出されるため、血中のクレアチニンの濃度が上昇していることは、腎臓の機能が低下しているということを意味するのです。

また、クレアチニンは筋肉量と相関するので、女性よりも男性の方が値が高い傾向が見られます。

クレアチニンが高値の場合

クレアチニン値の目安はだいたい0.6~1.1ぐらいです。

クレアチニンは腎機能障害で高値になる他、脱水、溶血、筋力運動でも高値になります。

降圧剤や解熱鎮痛抗炎症薬、利尿薬を飲んでいる場合、種類によっては高値になることがあります。

クレアチニンが低値の場合

クレアチニンは筋肉量を反映するので、たんぱく質が不足している人や、高齢者や長期臥床者など、筋肉量が低下している人では低めで、基準値を下回ることが多くなります。

その他にも、肝障害や甲状腺疾患、筋ジストロフィー、妊娠などでも低値になることがあります。

血液検査の「尿酸値」からわかること

血液検査の尿酸について説明します。

尿酸・プリン体とは?

尿酸(uric acid=UA)は、体内の「プリン体」を分解することでできる物質です。
「プリン体」とは、細胞内の「核酸」(DNA・RNAの材料)を構成する物質で、食品では穀物、肉、魚、野菜など食物全般に含まれ、主に旨みの成分にあたります。もちろんヒトの体内にもたくさん存在しています。

プリン体は食品から摂るよりも、実は体内で作られる量の方が多く、体内にあるプリン体の7~8割は体内で作られたものです。

通常、プリン体は体内で分解されて尿酸に変化し体外に排出されますが、尿酸量が排出能力を超え、体内に蓄積されると痛風の原因になることで知られています。

尿酸値は低ければ低いほど良いわけではない!

尿酸はたんぱく質を原料に作られるので、尿酸値が低い場合はたんぱく質不足が予測されます。また、尿酸の原料となる核酸の不足も疑われます。核酸は細胞の生まれ変わりの際にも欠かせないものなので、例えばアンチエイジングのためにも重要です。核酸は肝臓で作られ、赤血球によって全身に運ばれます。

そして尿酸には、体内で作られる代表的な抗酸化物質としての働きがあります。人間がビタミンCをつくることができないかわりに抗酸化物質として働いているのが尿酸なのです。つまり尿酸値が低下している人は、抗酸化力が低く活性酸素を除去する力が弱くなっているということが予測されます。
もしかしたら体内で尿酸をたくさん作っているのにも関わらず、活性酸素が多くて作るのが追い付かない状態になっているのかもしれないということも考えられます。

そのため、尿酸値は低ければ低いほど良いというわけではなく、4以上はあるのが理想的です。(4~5が理想です)

 

尿酸値が低い時の対策

①抗酸化栄養素の摂取

尿酸値が理想値よりも低い時は、積極的にビタミンCやEなど、抗酸化ビタミンを積極的に摂るようにしましょう。色の濃い野菜や果物には、ビタミンだけでなくポリフェノールやフラボノイドといった天然の抗酸化物質が豊富に含まれます。特に、尿酸値が3を切るようだと低いので、活性酸素対策が必須です!

ちなみに、体内で作られる抗酸化物質は、メタルチオネイン、グルタチオンなどで、これらもたんぱく質を原料に作られます。

②たんぱく質を充分摂る

食事でしっかりとたんぱく質を摂るようにしましょう。もちろん、よく噛んで食べることも大切です。消化力が弱い方は消化酵素を摂ることも有効です。

 

尿酸値が高くなる原因

次に、尿酸値が高くなる原因を見ていきましょう。

①活性酸素が多い

尿酸値が高値の場合、体内の活性酸素が多いので体内で頑張って作っている状態であるということが予測できます。尿酸は、多すぎても少なすぎても、活性酸素の害が大きい可能性が高いと言えます。

②食生活

精製炭水化物、果糖やアルコールの過剰摂取は特に、尿酸値を上げやすいため注意が必要です。特に果糖には、尿酸の合成を高める働きがあります。スポーツドリンクや栄養ドリンク、甘い果物、果物ジュースなどにも果糖はたくさん含まれています。アルコールが尿酸を作りやすくすることも知られています。「尿酸値が高い=プリン体の摂取を減らせば良い」、と考えがちですが、プリン体だけ減らしただけではだめなのですね。ちなみに食事のプリン体量に影響される尿酸はたったの2割程度です。とはいえ、プリン体の多い食べ物を食べ過ぎないようにすることも大切です。

③尿酸の排泄が悪い

尿酸の排泄が悪い人も高尿酸になりやすいです。排泄を悪くする原因の一つとして、肥満が考えられます。肥満によって高尿酸になるのは、肥満になると余りがちになるインスリンが、尿酸の排泄を邪魔する方向に働くからです。また、遺伝的に尿酸の排泄が悪く、尿酸が上がりやすい体質の人もいるようです。

つまり、高尿酸血症は、尿酸値が高くなりやすい遺伝的な体質に加え、飲食の不摂生や、ストレスなどの環境因子が関わり合って起こると考えられます。

尿酸値が高い時の対策

①ストレスを減らす

高尿酸が気になる方は、アドレナリンを出し過ぎるようなストレスフルな毎日を過ごしていないかどうか、日頃の生活を振り返ってみましょう。

②食生活を見直す

肥満の改善だけでなく、プリン体の多い食べ物の食べ過ぎないようにしたり、アルコール、果糖の摂取も控えるようにしましょう。

③クエン酸を摂る

尿酸を中和して尿排泄させるためには、アルカリが必要となります。そのためには、クエン酸が有効です。クエン酸自体は酸性なのですが、体内での代謝の過程でアルカリ性になるので、尿酸を中和する働きがあるのです。

⓸痛風を予防する

尿酸が結晶化すると痛風になります。痛風は、足の指にできやすいことで知られています。指先の末梢血管は細く、血流が悪いと結晶がたまり、痛風になりやすくなってしまいます。痛風を防ぐためにも、血流を改善することがとても大切です。運動習慣を持つことや、意識的に足の指を動かすようにしましょう。
また、オメガ-3脂肪酸が豊富に含まれるフラックス(亜麻)油などを積極的に摂ることもおすすめです。フラックスオイルには、炎症と痛みを抑える働きがあります。さらに、クルクミや、アントシアニン、ケルセチンなどには、尿酸を抑える働きがあると言われています。クルクミンには強力な抗炎症作用があることでも知られています。

血液検査の「CPK」からわかること

今日は、血液検査のCPKという項目についてです。

CPKとは

「CPK」は、「クレアチンフォスフォキナーゼ」という酵素です。

「CK」(クレアチンキナーゼ)と表示されることもあります。

CPKは筋肉に多量に存在する酵素で、筋肉細胞のエネルギー代謝に重要な役割を果たしています。

CPKが低値の時

CPKの値が低い場合、筋肉の量が少ないということが予測されますので、筋肉不足か運動不足であると言えます。ただし、他の要因(結合組織疾患、高ビリルビン血症、甲状腺機能亢進症など)が絡んでいる場合もあります。

CPKは筋肉の量と比例するため、男性は女性と比べると20~30%程数値が高い傾向があります。そして男女共に、高齢になるにつれ数値が低くなっていきます。

CPKが高値の場合

CPKは心筋・平滑筋・脳などにも多く存在していますので、これらの組織が障害をうけると、細胞からCPKが血液中に流れ出し、血液検査で高値を示すようになります。つまり、骨格筋、心筋、脳などの損傷の程度を推測することができます。

CPKが著しく高い場合は、急性心筋梗塞、狭心症、心筋炎、多発性筋炎、筋ジストロフィー、甲状腺機能低下症や、脳梗塞などの危険も考えられます。

それ以外でも、甲状腺の病気によって上昇することもあります。甲状腺機能低下症では総コレステロール、AST、LDH等とともに上昇します。

また、激しい運動や、肉体労働、こむら返り、筋肉注射、点滴漏れ、外科手術後、小児では採血時の大騒ぎなど、疾患によらない筋組織の損傷でも上昇することもあります。女性は妊娠中と出産前後にCPKが高くなります。飲酒によっても上昇します。

尚、筋肉運動でのCPK上昇は、運動量や個人の運動習慣の有無によっても異なります。日常的に運動を行っている人のCPK値は正常範囲より高めで、運動負荷後の上昇ピークは早く、8~24時間ぐらいでみられ、その上昇の度合いは小さくなるという傾向があります。一方、運動習慣のない人は、負荷後1~3日でやっとピークを示し、その上昇の程度も大きいことが報告されています。したがって、データを見るときにはその人の運動習慣や、3~4日内の運動歴をチェックするようにしましょう。

 

アスリートとCPK

運動によって活性酸素が発生すると、筋肉や筋肉を覆っている膜に障害が起こります。すると、筋肉内の酵素であるCPKが血中に漏れ出してきます。つまり、CPKは筋肉の壊れ具合と関係しているといえます。ハードなトレーニングをしていて、血液検査でCPKの高い人は、オーバートレーニングになっている可能性が高いということです。

アスリートのための分子栄養学」によると、「ボーダーラインは350IU/ℓ」としています。 アスリートのCPKを調べてみると、中には4ケタにまで上昇している人もいて、そういう人は怪我になりやすく、また怪我をした場合は治りにくいため注意が必要なのだそうです。また、CPKの上昇は、筋肉のビタミンE欠乏を示している、とも述べられています。

筋肉の細胞を守るためにも、抗酸化対策は欠かせないということですね。

血液検査の「アルブミン」からわかること

アルブミン(Alb)とは

アルブミンは、食べたものを材料にして肝臓のみで合成されるたんぱく質で、肝臓のたんぱく質合成能力を反映します。血液中のたんぱく質の約60%を占め、栄養素や薬等を各臓器や細胞に運ぶ役割を持っています。 “血液検査の「アルブミン」からわかること” の続きを読む