アルツハイマー病における血液検査データの傾向について

話題の「アルツハイマー病真実と終焉」の著者、デールプレデセン博士が低唱する「リコード法」では、血液検査などを用いて自身の状況を把握し、「認知機能を改善するには何に対処しなければならないのかを知る」ということをとても重要視しています。

現在症状が出ている人はもちろん、症状は出ていない場合でも、45歳以上の人は特に注意するべきであると考えられる血液検査の項目は、以下の通りです。

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血液データを読むことでわかることと、血液データを読む際の注意点

血液検査データからわかることとは?

 通常の健康診断における血液検査では、大体20種類くらいの検査を行いますが、栄養療法では普通の検査項目よりも多い 50~60 項目を検査します。

これらの検査によって、栄養状態の過不足や、酵素活性の状態、ストレス度合などを推測することができます。

細かく言うと、たんぱく質が足りているかどうか・ ビタミン B 群が足りているかどうか・鉄、マグネシウム、亜鉛などのミネラルが足りているかどうか。・脂質が足りているかどうか・肝機能・胃腸の状態・炎症の有無・ 溶血・貧血・血糖コントロールの状態・自律神経バランス・ 酸化ストレス・抗酸化力など、様々な情報を推測していきます。

血液データを読むときの注意点

ただし、この血液検査の読み方は一般の医療には認められていないものです。大規模な 試験に基づくエビデンスもまだなく、あくまでも生化学的な理論や経験から推察されるものです。

また、栄養療法一辺倒になり過ぎて大きな疾患を見逃すようなことのないように注意する必要があります。 身体に異常がある場合は、必ず一般の医療の検査も受けることが大切です。

また、血液検査のデータを良くすることが本来の目的ではありません。

今ある症状はなぜ起こっているのか、根本原因を探りながら栄養療法を行うことがとても大切です。

 

血液データを読む手順

栄養療法に役立つ血液検査項目一覧

 

「逸脱酵素」とは?

 

「逸脱酵素」とは、本来細胞内で働いている酵素が何らかの理由で血液中に流出したものです。例えば、脂肪肝や肝臓の炎症によって肝臓の細胞が破壊され、肝臓に含まれる酵素であるAST(GOT)・ALT(GPT)γGTPLDHなどが通常よりも多く血液中に見られるようになります。

そのため、これらの酵素の血中濃度を測定することで、臓器がダメージを受けていないかどうかを推測することができます。

もちろん、肝臓だけでなく、他の臓器の破壊や炎症によっても逸脱酵素に影響が出ます。例えば、ASTは心臓や筋肉、γGTPは胆管、LDHは心臓や肺や筋肉や赤血球、CPKは筋肉や心臓や脳、というように、その酵素が多く含まれる臓器に破壊や炎症が起こることで、逸脱酵素の値が高くなります。

一方、機能低下や代謝低下の場合、逸脱酵素の値は低下します。また、たんぱく質は酵素の材料となりますので、たんぱく質の不足があれば当然酵素の値も低下しやすくなります。

データの「マスク」とは?

データの「マスク」とは

血液データを読むときに忘れてはいけない、データの「マスク」について説明します。

脱水があったり、体内のどこかに微小な炎症が起こっていたり、栄養状態が悪かったりする場合、血液検査の値が本来の値よりも高くなったり低くなったりする場合があります。このような状態を、データの「マスク」といいます。

血液データの測定値は、値を上昇させる因子と下降させる因子のつなひきが行われ、そのバランスによって決まります。
そのため、一見理想値に近い値になっていても、両方の因子が働き合ってそのような値になっている場合もあるため、注意が必要なのです。
例えば、栄養療法を行って体調は良くなったのに一時的にデータが悪くなったようになることもあります。これは栄養状態が改善することによって脱水が補正され、そのようなデータが出ているという可能性も考えられます。

 

脱水とデータのマスク

一番わかりやすいのは脱水です。脱水があれば、血液が濃縮されているので実際の値よりも計測値が高くなります。
ただし、血糖値やコレステロール値などは、赤血球内と血漿内の濃度が同じ物質を測っているので、脱水があっても値は変化しません。
一方、脱水によって上昇するものの例としては、総蛋白、アルブミン、BUN、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数、クレアチニン、LDH、AST、ALT、Fe(鉄)、K(カリウム)、などが挙げられます。
目安としては、総蛋白7.5以上、ヘモグロビン16以上だったりする場合は脱水の可能性が高いと考えられます。
ただし、もしも検査データが理想的な値だったとしても、データのマスクによって値が実際のものよりも高くなったり低くなったりしていることによって見かけ上は丁度良い値になっているという場合もあるため、「この値なら絶対にOK!」などと言うことはできません。

 

脱水の原因

脱水があると、高血圧や狭心症を引き起こしやすく、血液粘度が高まると血栓を作りやすくなってしまいます。
以下のような状態があると、脱水になりやすいため、注意が必要です。
・検査前の水分摂取不足
・低栄養(低たんぱく)
・肥満傾向
・高血糖で多尿になっている
・利尿剤など薬の影響

 

データの「マスク」を引き起こしやすいそのほかの因子

脱水の他にも、血液検査の値を変化させる因子は色々あります。
代表的なものの例を挙げると、溶血・肝機能低下・室温放置(血液の保存状態)・運動後の影響・組織障害・成長期・妊娠後期・体質・食後(脂肪食)・ビタミン不足・たんぱく質代謝低下・甲状腺機能低下 etc.

例えば、多少肝臓が悪くても、たんぱく質の代謝低下やビタミンB6不足があると、値が理想的な値になっているということもあり得るというわけです。
血液データを見るときは、このようなデータの「マスク」について考慮しながら見ていくようにしましょう。

血液検査の「基準値」とは?血液検査データからわかることとその活用法

 

血液検査データからわかること

 

皆さんは、健康診断や人間ドッグを定期的に受けているでしょうか?通常の健康診断や人間ドックで行われる血液検査では、主に肝臓の働きや腎臓の働きなどに異常がないかどうかをチェックしていますよね。

 健康診断では「異常なし!」と言われても、なんとなく身体の調子が優れないという方もいらっしゃるかと思います。

 そんな場合、血液データを分子栄養学的に読んでみると、栄養素の過不足や、酵素の活性、ストレスの度合い、抗酸化力や炎症の状態など、様々なことを推測することができるので、たとえ血液データが基準値内に入っていたとしても、色々と問題が存在することがあります。 “血液検査の「基準値」とは?血液検査データからわかることとその活用法” の続きを読む