血液検査の「赤血球」・「ヘマトクリット」・「網状赤血球」からわかること

血液検査の項目「赤血球」や「ヘマトクリット」、「網状赤血球」について説明します。

赤血球(RBC)・ヘマトクリット(HCT)とは

赤血球(Red Blood Cell)は血液細胞の一つです。赤血球の内部はヘモグロビン(=鉄を含む赤い色のたんぱく質)で充満していて、そのヘモグロビンに酸素を取り込みます。

そして、血液中に占める細胞成分の割合をヘマトクリット(HCTまたはHt)と言います。血液中の細胞成分のほとんどが赤血球であるため、ヘマトクリット値は赤血球の量を知るための目安になります。

赤血球やヘマトクリットは、貧血があると低値になることで知られています。

一方、脱水などによって血液が濃くなると高値になります。

網状赤血球とは

赤血球が骨髄で作られ脾臓で壊されるまでの寿命は約120日程度で、毎日赤血球の全体の0.8~0.9%ぐらいが入れ替わっています。

骨髄で作られた赤血球のもとは、いくつかの段階を経て成熟した赤血球になります。

網状赤血球とは成熟した赤血球の一段階前の、未熟な赤血球のことです。色素で染めて顕微鏡で観察するとRNAが染まって網状に見えるので、このような名前が付けられています。

網状赤血球は、骨髄での赤血球産生の指標となります。網状赤血球が増加しているときは造血亢進、減少は造血低下が起きていると考えられます。

理想的な目安値は9~11ぐらいです。

網状赤血球と貧血

同じ「貧血」でも、その種類によって値が増える場合と減る場合があります。

「再生不良貧血」(骨髄の造血幹細胞が減少することで起こる貧血)の場合、骨髄での造血能力が低下しているということですので、網状赤血球は減少します。

一方、「溶血性貧血」(赤血球が寿命よりも早く壊されることで起こる貧血)の場合は、赤血球が壊されるスピードが速くなっている状態なので、それを補うために骨髄での造血が亢進して、網状赤血球が増加します。

溶血性貧血の原因はいくつかありますが、主な原因となるのが酸化ストレスです。酸化ストレスによって赤血球の細胞が弱くなって溶血が起こるのです。

酸化ストレスが大きく溶血があるときは、網状赤血球の他にも間節ビリルビン血清鉄も高値になりますのでチェックしてみましょう。