コロナウイルス感染症の後遺症として、喉の違和感や嗅覚障害、倦怠感などの症状が残る場合があります。
コロナウイルスの後遺症に限らず、ウイルス感染による上気道の炎症後に発生する後遺症について、慢性の上咽頭炎が指摘されています。
上咽頭にはリンパ組織が集まっている部分で免疫機能と密接に関わっていて、この部分に慢性的に炎症があると様々な症状の原因になることがわかっています。
上咽頭炎の治療法としては、鼻の奥の部分に細い綿棒を使って塩化亜鉛などを直接塗布する『Bスポット治療』(または6スポット治療)という方法があります。
『Bスポット治療』は上咽頭炎治療として非常に有効であることがわかっているのですが、かなり痛みを伴います。
私も実際に上咽頭炎のBスポット治療を受けたことがあり、こちらにその時の様子を書いています⇒ 『6スポット治療(Bスポット治療)はめちゃくちゃ痛い?!上咽頭炎治療を受けた感想とセルフケア方法』
治療期間を長引かせないためにも、同記事でも紹介しているようなセルフケアによって少しでも上咽頭の炎症の予防や緩和を心がけていくことも大切であると思われますので参考にしてみてください。
新型コロナウイルス感染症の後遺症として、
・喉の違和感が続く
・嗅覚や味覚が戻らない
・なんとなく体がだるい
といった症状が、数週間〜数ヶ月続くケースが少なくありません。
こうした症状の背景に、実は「慢性上咽頭炎」が関わっている可能性があることが、近年注目されています。
上咽頭炎とは?なぜ後遺症に関係するのか
上咽頭は、鼻の奥にある「喉の裏側」とも言える場所で、ウイルスや細菌が侵入しやすい免疫の前線基地のような役割を持っています。
ここにはリンパ組織が集まっており、慢性的に炎症が続くと、喉の不快感だけでなく、全身の倦怠感や頭重感、自律神経の不調にもつながることがあります。
コロナ後遺症に限らず、風邪やインフルエンザなどの上気道炎症の後に残る不調の原因としても、慢性の上咽頭炎は以前から知られていました。
(上咽頭炎についての詳しい記事→『上咽頭炎について』)
上咽頭炎の治療に有効な「Bスポット治療」とは?
治療法として注目されているのが、「Bスポット治療」(または6スポット治療)です。
これは、「塩化亜鉛」などの抗炎症薬を細い綿棒で上咽頭の粘膜に直接塗布する治療法で、粘膜の炎症を抑え、血流を改善させる働きがあります。
実際にBスポット治療は、慢性上咽頭炎の改善に効果があることが報告されており、
・長引く喉の違和感
・鼻の奥の痛みやつまった感じ
・倦怠感
などが軽減したという声も多くあります。
ただし、この治療はかなりの痛みを伴うことで知られており、最初は驚かれる方も少なくありません。
私がBスポット治療を受けた体験
実は、私自身もこのBスポット治療を体験したことがあります。
率直に言うと、「めちゃくちゃ痛かった!!」です。
でも、治療後は喉の重だるさが軽くなった実感がありました。
その時の詳しい様子や、家庭でできる詳しいセルフケア方法についてはこちらにまとめています↓
『6スポット治療(Bスポット治療)はめちゃくちゃ痛い?!上咽頭炎治療を受けた感想とセルフケア方法』
セルフケアも大切です
「Bスポット治療」は医療機関で受けるものですが、日常生活の中でも上咽頭の炎症を和らげたり、悪化を防ぐためのセルフケアが大切です。
セルフケアとしてできることは、
・鼻うがい(生理食塩水や専用洗浄液)
・加湿・保湿(乾燥で炎症が悪化しやすくなる)
・就寝時の口呼吸対策(口テープなど)
・栄養バランスを整える(亜鉛・ビタミンA・Cなどの抗炎症栄養素)
こうしたケアを日々取り入れることで、治療効果をより高めたり、軽症で済ませられる可能性もあります。
まとめ
コロナ後遺症の一部は、見えない場所の炎症──上咽頭炎が原因かもしれません。
「のどがずっと変な感じ」「鼻の奥が詰まっているような違和感が消えない」「何となく疲れが取れない」
そんな症状がある方は、一度「上咽頭炎」という可能性にも目を向けてみると、新しい改善の糸口が見つかるかもしれません。
「Bスポット治療」が気になる方は、耳鼻咽喉科などで上咽頭炎の治療に対応しているかどうかを確認してみてください。