ビタミンCサプリを摂りすぎたときの副作用について

ビタミンC

様々な健康効果があることが知られているビタミンCですが、ビタミンCサプリをたくさん摂ることによる過剰症や副作用はあるのでしょうか。

ビタミンCサプリを摂りすぎると副作用はあるの??

ビタミンCを摂りすぎた場合の弊害としてまず考えられるのが、ビタミンCには緩下(便が柔らかくなる)作用があるので、ビタミンCを多く摂りすぎると下痢を起こすことがあります。これは、ビタミンCの酸が腸に作用することで腸の蠕動運動が高まるため起こります。

ビタミンCを何グラム以上摂ると下痢を起こすかどうかというのは、人によって個人差があるのですが、だいたい、空腹時に2g以上摂った時に下痢が起こりやすいと言われています。

逆に、下痢を起こす手前まではビタミンCを身体が必要としていて吸収している、という目安にもなるといえます。

ビタミンCと腎臓結石

ビタミンCには体内のシュウ酸の排泄促進作用があるので、ビタミンCを多量に摂取していると、シュウ酸カルシウムの蓄積による腎臓結石ができやすくなるということを懸念する声もあります。

栄養療法の権威であるジョナサン・ライト著「栄養療法」によると、「ビタミンCの大量摂取によって腎臓結石ができる例は極めて稀であるが、体質的に、一日に3~4gのビタミンCを摂取すると、尿からのシュウ酸排泄量が高まる人もいる。遺伝的にシュウ酸の代謝に問題がある人は、ビタミンCの摂取量を問題のない範囲に抑えるべきである。また、ビタミンB6とマグネシウムを積極的に摂ることで、シュウ酸による結石の合成を著しく低下させる作用がある」としています。とはいえ、ライト士の過去10年の臨床経験でも、ビタミンCの大量摂取により腎臓結石ができたと思われる例は一人だけであったとのことで、「体質的に問題ない人が副作用を心配して必要なだけのビタミンCを摂取しないことのほうがむしろ危険だ」としています。

ビタミンCの安全性と、臨床検査への影響

ビタミンCは水溶性の栄養素であり、催奇形性や変異原性、遺伝毒性、発がん性などももちろんなく、例えば人に100gを摂取させても下痢をするぐらいで急性の中毒症状などは見られませんし、一日に数グラム摂り続けても慢性中毒のような異常は報告されていません。

ただし、副作用ではないのですが、ビタミンCをたくさん摂ると尿への排泄量が多くなり、尿検査に影響することがありますので、検査前の2~3日前からビタミンCの摂取を中止すると良いと言われています。ちなみに、尿検査ではなく血液検査の場合はビタミンC摂取による影響はありません。

このように、特殊な場合を除いては安心・安全で様々な健康効果が期待できるビタミンC。
ビタミンCが不足しがちな方は特に、しっかりと補給していきましょう!

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