アルツハイマー病(認知症)を引き起こしやすい食生活とは?

認知症対策

「アルツハイマー病真実と終焉」の著者で、アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患の世界的権威であるデール・プレデセン博士によると、アルツハイマー病を起こしやすい生活習慣は以下のようなものであるとしています。

アルツハイマー病を起こしやすい食生活

食生活・・・

・甘いものを好んで食べる
・トランス脂肪の摂取が多い
・オメガ3脂肪酸の摂取が少ない
・腸の炎症を誘発する食事(糖分、グルテン、カゼインなど)
・終末糖化産物(AGE)、アクリルアミドが多い食べ物(揚げ物、焼き菓子など)
・寝る直前の食事→インスリン値を上げる問題だけでなく、「オートファジー」が発揮されないことで、脳に蓄積したアミロイドや細胞内の不要たんぱくが除去されなくなってしまう

生活習慣・・・

・寝る時間が遅い、寝不足(一日に8時間近くの睡眠をとるのが理想。)
・不眠症、ぐっすりねむれない。(睡眠時無呼吸症候群が影響している場合も多い)
・ストレスレベルが多い→コルチゾールが多すぎると海馬ニューロンにダメージが与えられる
・運動不足
・日差しを浴びる機会が少ない→ビタミンD不足
・水銀への暴露(大型魚をよく食べる、歯の詰め物:アマルガム)
・喫煙(脳組織への酸素供給が低下&有害物質が血液中に入る)
・歯磨きをしっかりおこなわない、デンタルフロスを使わない(口腔内の炎症が脳の炎症を引き起こす)
・カビ毒(住環境などによる)

薬の影響・・・

・胃酸抑制剤服用による、亜鉛、マグネシウム、ビタミンB12など、脳機能に重要となる栄養素の不足
・スタチンの服用(コレステロール低下薬)→脳萎縮リスクが上昇

認知症に影響する生活習慣病・・・

・血糖値が高い、インスリン抵抗性
・高血圧
・歯周病

アルツハイマー病の根本原因とは

上に挙げたような食習慣や生活習慣は、
現代人において決して珍しいものではないですよね。

それではなぜ、こういった食習慣や生活習慣が、アルツハイマー病に関連するのでしょうか。

デール・プレデセン博士によると、
アルツハイマー病の根本原因は、大きく分けて次の3つであるとしています。

① 炎症(食事または感染などが原因となる)
② 栄養素の不足(脳の栄養となる分子やホルモンの不足)
③ 有害物質(重金属やカビなどの微生物が産生する毒物)

これらの要因がアルツハイマー病を引き起こす機序について詳しく説明しようとすると長くなってしまうのですが、
簡潔に言うと、
脳がこれらの3つに対する防御反応としてアミロイドを産生することによって、アルツハイマー病が起こるというのです。

上記のような現代人にありがちな生活習慣は全て、炎症や栄養不足、そして有害物質にさらされるリスクを高めることつながり、病気を引き起こしやすくなってしまうというわけです。

尚、認知機能を低下させる要因は多岐にわたり、遺伝的要因なども関係しており、身体の状態は人によって異なるため、もちろん対処法も人によって異なります。

正直、プレデセン博士の提唱する「リコード法」を厳格に実践するには、相当の知識と覚悟が必要なのではないかと思われますが、すでに500人以上の患者さんが実践して効果が認められており、アルツハイマー病の早期であれば約9割が回復するとも言われているこの方法を、試してみる価値は十分あると思います。

また、今は病気でなくとも、どんなライフスタイルが危ないのか、ということを知り、自分が今送っている生活を見直すことも重要です。

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