血液検査の「中性脂肪」からわかること

血液検査の「中性脂肪」について説明します。

中性脂肪とは?

中性脂肪は、triglyceride=TGとも呼ばれます。食事として摂取される「脂肪」は主に中性脂肪です。

中性脂肪は、体内のエネルギーの運搬や貯蔵、皮下脂肪として保温や生体の保護に役立っています。血液検査の「中性脂肪」は、脂肪の量そのものではなく、リポタンパクの量を測っており、総合的な栄養状態の重要な指標となります。

中性脂肪は日々の食事内容によって顕著に変動しやすいので、必ず採血は空腹時に行う必要があります。

中性脂肪の理想的な値は100前後です。

 

中性脂肪が高い場合

中性脂肪は、脂質代謝異常、糖尿病、肥満、動脈硬化、痛風、甲状腺機能低下症などで高値になります。
また、ある種の降圧薬や抗狭心症薬、経口避妊薬によって高値になることもあります。

血中の中性脂肪が高いと血小板凝集を促進し、血栓を作りやすくなります。特に、高血圧とHDLが低いことが重なると、血栓のリスクはさらに高まります。

肥満の場合やγGTPが高値(脂肪肝)だと、中性脂肪は高くなる傾向にあります。注目すべきは、糖代謝が悪いと中性脂肪が高くなりやすいということです。

お酒を飲まないのに中性脂肪が高い場合、お菓子類やジュース、果物など、糖質食品の過剰摂取をしている場合が多く見られます。肉類の摂取が多く魚の脂の摂取が少ない(脂肪酸バランスが悪い)場合も、中性脂肪が過剰になりやすいです。

また、痩せているのに中性脂肪値が高い場合は、甲状腺刺激ホルモンの働きが弱いという可能性も考えられます。

 

中性脂肪が低い場合

逆に、中性脂肪やコレステロール値が理想値よりも低い場合、たんぱく質や脂質をしっかりと食べていない、または、消化力が低いと考えられます。特に、食の細い女性や、60歳以上の高齢者は注意が必要です。

肝機能低下によって中性脂肪が低くなっている場合もあります。

例えば、中性脂肪が低くてコレステロール値も低く、ALTも10台前半ぐらいであったりする場合、栄養不足によって肝機能が低下している可能性が高いと言えます。

中には中性脂肪が30台ぐらいまで落ちてしまっている人も見られますが、ここまで低いと免疫力の低下なども心配です。

肝機能低下が起きている場合、糖新生が難しく自律神経バランスが悪くなり、低血糖症状などが起こりやすくなってしまいます。

また、甲状腺機能亢進症や下垂体機能低下症、栄養障害などでも中性脂肪は低値になります。