上咽頭炎について

先日、第8期「分子栄養学実践講座」に参加してきました。

午前中の講義は、いとう耳鼻咽喉科 伊藤宏文先生による「Bスポット治療の実際」ということで、上咽頭の詳しい解剖や、慢性上咽頭炎とその治療法についての講義と、Bスポット治療の実演がありました。

以前に読んだことのある「病気が治る鼻うがい健康法」という本でも、上咽頭と自律神経の関係についての記述がありましたが、より詳しく説明をしていただき、とても興味深い内容でしたのでシェアします。

慢性上咽頭炎によって起こりやすい症状

慢性上咽頭炎があると、

①咽頭の違和感や後鼻漏をはじめとする直接的な症状だけでなく、②自律神経系の乱れを介した症状、③感染した上咽頭が病巣となり免疫を介して疾患を引き起こす というパターによって様々な症状を引き起こしやすくなるということがわかってきています。

①直接的症状の例

咽頭違和感・後鼻漏・咳喘息・痰・首凝り・肩こり・耳鳴り・舌痛・歯の知覚過敏・顎関節痛

 ②自律神経系の乱れを介した症状

全身倦怠感・原因不明のめまい・睡眠障害・起立性調節障害・記憶力や集中力の低下・過敏性腸症候群・胃もたれ、胃痛・むずむず脚症候群・慢性疲労症候群・線維筋痛症

③病巣炎症として免疫を介した二次疾患

IgA腎症・ネフローゼ症候群・関節炎・胸肋鎖骨過形成症・掌蹠膿疱症・乾癬・慢性湿疹・アトピー性皮膚炎 

実に様々な症状に対して、上咽頭炎が関係している可能性があることがわかります。

上咽頭炎治療と迷走神経

上咽頭の神経支配は脳神経の「舌咽神経」と「迷走神経」。

伊藤先生によると、

「自律神経と炎症反応が、迷走神経を介して深く関係しているということを示唆する研究が相次いでいる。上咽頭の治療を行うことによって迷走神経が刺激され、炎症反射に何らかの影響を与えるのではないか」

と述べられていました。

また、「上咽頭刺激(治療)は、下垂体副腎系に対して刺激作用ないし賦活作用がある」とのこと。

つまり、上咽頭治療は、自律神経系と密接な関係にある視床下部―脳下垂体―副腎系という、ホルモンバランスを担う非常に重要な部分にも良い影響を与えることができるということです。

そのため、副腎疲労の患者さんに上咽頭の治療を行うと効果があるし、逆に、上咽頭に炎症があると、副腎疲労がなかなか良くならないということも起こりうるということです。

そして、上咽頭は腸の状態とも深く関係しているため、上咽頭を治療するだけでなく、腸内の炎症をなくすことも非常に重要なことの一つです。

塩化亜鉛よりも痛くない?!塩化マグネシウムでの治療

「6スポット治療を受けた感想」の記事でも書いたように、上咽頭炎の治療法として一番有名なのは、上咽頭に塩化亜鉛を塗布する方法ですが、伊藤先生によると、より痛みを少なく安全に行うことのできる治療法として、塩化亜鉛の代わりに塩化マグネシウムを用いる方法を提唱されていました。

実演で実際に治療を受けた方によると、塩化亜鉛に比べて塩化マグネシウムの方が、痛みが少ないとのことでした。ちなみに効果に関しては、塩化亜鉛と変わらないそうです。

上咽頭炎については、日本病巣疾患研究会 のHPにも詳しく載っているので、興味のある方はチェックしてみてください。

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